英語とキャリア形成:社会人が英語を勉強することの難しさを学生は知っておこう

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社会人生活と英語の勉強を両立させるのは、正直難しいものがあります。特に、直接の仕事に英語が関係なく、あくまで海外派遣のための要件となっている場合、英語の成績が直接の給料に反映するわけではありませんので、なおのことモチベーションを保つ必要があります。銀行員など金融関係であれば、宅建やファイナンシャルプランナーなど、それ以外にも直接仕事に直結するような資格がいくつもあるわけで、必然的に優先順位が下がることとなってしまいます。

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海外転勤がしたい:仕事の資格と英語、優先させるべきは

昨今、閉鎖的な日本の市場でもグローバル化が徐々に進んでおり、メーカー、金融、不動産など業種問わず、ぞくぞくと社員を海外に派遣しています。一部のメーカーや商社のように、ほとんどの社員に海外経験を命じる会社もあれば、金融系のように、選ばれた優秀な人材のみが海外に転勤する機会を得られるような業種もあります。

例えば、以前、某メガバンクの社員で、海外転勤のチャンスを掴んだ人がいましたが、その人は、平日は余りに多忙なので、毎週末土日、それぞれ5時間ずつ英語の勉強にあてる生活を1年間、続けたようです。毎週10時間を一年間続けると合計で500時間程度、英語の勉強に充てられるわけで、学生時代に英語の貯金のあるひとはこれで海外の業務にも耐えられるレベルの英語力が身につくというわけです。

しかし、この土日それぞれ5時間ずつ英語の勉強時間を確保する、というのは、勉強に集中できる受験生であればともかく、多忙な社会人に可能な数字でしょうか?高い志と折れない心があれば可能かも知れませんが、少なくとも、私には無理です。少なくとも、金融系の業種に関しては、海外営業は花形部であり、同時に、競争倍率の高いレースでもあります。

言語力以外求められるものはたくさんあります。人事コンサルティング的な考え方として『どのような人を海外に派遣したいと考えるか』という国ごとにまとめられた研究結果を見てみましょう。これによると、言語を重視することはもちろんですが、それよりも、技術的な能力・プロフェッショナル性、リーダーシップ、過去の海外経験(これがあった方が、海外の生活に適合しやすいと言うデータがあるため)、本人と家族の意思(この指標は日本では軽んじられる傾向にあるようです)などが合わせて勘案されます。

ですので、仮にTOEICで990点、英検1級を持っていてアメリカの大学に留学経験あり、と一見超グローバル人材のように見えても、仕事上の中身が伴わなかったりすれば、専攻からはじかれる可能性も十分にあります

社会人が英語を勉強するのはどんなに大変か

以前も記事にまとめましたが、私も社会人時代、オンライン英会話を続けていましたが、途中から業務が多忙になるにつれ、直接成績に結びつかないことをやるより、仕事のパフォーマンスを上げるための勉強をしたり、休日はゆっくり疲れをとるほうが重要ではないか、と思うようになり、仕舞には怠けるようになりました。

言い訳がましいかもしれないですが、どうしても、直接目先の利益にならないことに対しては、どうしてもモチベーションが下がるのが人の常です。

さて、国ごとの性格を表す考え方の一つとして『future-oriented』というモノがあります。日本語訳すると『未来を重要視できるかどうか』です。例えば、なぜ受験生は寝る間も惜しんで勉強しようとするのでしょうか?これは、今多少辛抱すれば将来はより良い大学に入ることができて、ひいてはより良い会社に入り、順風満帆な人生が送れると考えているからです。

歴史を紐解いてみても、農民が、今ここで稲を食べるより、それを植えて将来たくさん収穫したほうが得である、と考えたり、未来を計算に入れるやりかたは、経済の発展に重要な概念であり、この概念が発達している社会の方が、その日暮らしをする人々よりも、豊かに発展する傾向にあるようです。

というわけで、理論上、毎日10分でも20分でも頑張れば、将来必ず役に立つ、というのは理解できます。朝夕、単語二個ずつでも毎日覚え続ければ、一年で700個以上のボキャブラリーが増えるわけですし。そして、この考え方は同様にほとんどの人が理解できることかと思います。

ただ、理論と現実は違います。自分で『こつこつ勉強すること』を推奨していて難ですが、そんなものは所詮きれいごと、机上の空論で、実際に22時まで働いて、それから同僚と飲みに行って、帰ってみて1時になったときの心境に置き換えてみましょう。

おそらく、今日くらいいいや、となると思います。そして翌日には、そもそも、海外転勤なんて一部のエリートが選ばれるものだし、こんなことやっていて本当に報われるのか?だったら、仕事のほうで高いパフォーマンスを残して、ボーナスの額や昇進の速度を早めた方がいいじゃないか?となっていきます(私がそうでした)。

上述したように(会社によって人事制度は異なるでしょうが)、海外派遣に求めらえる条件は語学力だけではなく、会社でのパフォーマンスや、リーダーシップも重要視されます。仮に、物事に優先順位をつける必要があれば、私はこの『会社でのパフォーマンス』や『リーダーシップ』を優先することをお勧めします。こちらは、業務に直結するのでモチベーションも得やすいでしょうし、仮に海外に行けなかったとしても、頑張りはしっかりと評価され、査定に影響してくるはずです。

英語は、本気で仕事に打ち込んでいる人であれば、正直これらのほんの片手間くらいしかできないと思います。ただ、いくら仕事ができても、TOEIC300点の人を人事は決して海外派遣させないでしょうし、やはりそれなりのパフォーマンスが要求されます。

ここまで見てみると、どうも英語の勉強は、社会人になってから始めるのは厳しいように思えてきます。不可能ではありませんが、学生時代にある程度の基礎を作っていた方が良いのは事実なわけで、先ほどの『future-oriented』の話に戻りますが、学生時代に英語をほったらかしにしておくと、社会人になって仕事と両立させながら英語の勉強をしなくてはいけなくなり、学生時代の二倍の労力がかかります。

私の場合、社会人時代、オンライン英会話は『フィリピンの知らない人と会話をして楽しむ道具』として割り切っていました。こうすると、モチベーションはいりませんし、気軽に手軽に日常的に英語に触れることが可能です。

オンライン英会話を楽しむための道具として使えば、少なくとも英語力の維持はできる

ただ、これですと新しい語彙は増えませんし、自分の好きなトピックを使っての単なるおしゃべりですので、このやり方ですと『英語力の維持』が限界でした。維持、というのは、TOEICでいえばプラスマイナス50点くらいに食い止めることです。ただ、これで一応退社まで会社の海外派遣要件は満たしていましたし、会社ではそこそこいいパフォーマンスを残せていたつもりですので、もしかしたら会社に残っていても将来的に海外で働けた可能性はあったかと思います。

『楽しみながら英語に触れる』これこそが、私の考える、ストレスの多い日本の社会人が継続して行える英語の勉強方法かと思います。他にも、英語のTVシリーズ、海外のテレビゲームや海外の出会い系など、なんでもいいので楽しみながら英語を使える環境さえ作れば、どうにか最低限の英語の学習は続けられます。

それ以上を望む場合、例えばTOEICで100点200点の向上を望む場合は、さらなる覚悟が必要ですので、結論としては、学生時代に頑張って英語をやっておきましょう、ということになってきます。

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