なぜスピーキングの練習をするとTOEICのスコアが上がるのか?

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このブログでは、以前から『スピーキング』と『TOEIC』の相関性についてまとめています。実際、TOEICはリーディングとライティングだけの試験であるにも関わらず、どうしてスピーキングの勉強をすることでTOEICのスコアが上がるのでしょうか?

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スピーキングとTOEICの関係性

TOEFLやIELTSといった英語の試験にはスピーキング項目がありますので、スピーキングの勉強をすることで、こうした試験の点数が上がることは明らかです。一方で、特段TOEICの勉強をしたわけではないにもかかわらず、英語圏以外の国で3ヵ月、半年滞在して、帰って来てTOEICを受験したら、TOEICのスコアが100点ほど上がっていた、という話は私の友人数人にも聞きましたし、実際に私もそうでした。

私の場合、3ヵ月や半年といった長い期間ではないにもかかわらず、劇的にTOEICのスコアが伸びて、お陰で就職活動の時の履歴に堂々とTOEICのスコアを書けるようになったわけですが、長いこと、なんで海外にいただけで(あとは、オンライン英会話でスピーキングの勉強もしましたが)TOEICのスコアが向上したのか、疑問でした。

例えば、私以外の人の話によると、以下のような話があります。

事例1:
東南アジアへのボランティアで半年滞在。主要言語は英語ではないが、現地のNGOスタッフらとの会話はほぼ英語で行われた。TOEIC600→750点
事例2:
某欧州国に、英語以外の言語を勉強しに半年間語学留学。授業もすべて現地語であったが、他の留学生とのコミュニケーションなどで日常的に英語を使用。詳細不明だが、600点台からTOEIC100~200点アップ。

私は、語学力は基本的に勉強して培うものだと思っています。英語しかり、他の言語を学習する際も、私はそのように、理論(文法的な概念)と実践(アウトプット的思考)を混ぜ合わせることで、人よりも早く語学を習得してきました。

さて、ところがこれらの事例の場合、彼らは現地で英語の文法の勉強をこれっぽっちもやっていません。実践のみでTOEICのスコアを向上させています。注目すべきなのは、彼ら(彼女ら)ともに、TOEICは600点以上と、ある程度英語の理論的な基礎が成り立っている状況で、渡航しています。

我々日本人は、中学校、高校と英語の理論的なことばかりを行ってきます。五文型、未来形、過去完了、ifの用法・・・などなどです。確かに、こうした理論的基礎の構築は、語学の勉強方法としてはあながち間違ってはいないと思います。

ただ、一番大切な『実践の場』が欠けているので、どうしても、理論一辺倒の知識に偏っていまい、結果、上手く英語をアウトプットできるようにはならないのです。アウトプットの経験が欠けたまま、我々は大学に入り、やがて社会に出ます。そうすると、結局一度も人生において英語を使う機会が無かったので、せっかく覚えた知識も錆びついていくだけ、という形になるのです。

私は、日本の英語教育の方向性はそこまで間違っているとは思いませんが、我々の閉鎖的環境もあってか、絶対的に英語を話す機会が少ないです。そこで、理論的な基礎を身に着けた人が、海外で日本語の全く使えない状況下に何か月もおかれると、その『実践』の部分が補完され、爆発的にTOEICのスコアに結びつく、というわけです。

オンライン英会話は実践のうちに入るのか

さて、次にオンライン英会話のことを考えてみましょう。オンライン英会話を、半年間、ただ漫然と続けていたところで、TOEICの点数が100点も200点も伸びるものでしょうか?これには疑問符が付きます。

正しく使えば、オンライン英会話も実践的な部類に属し、海外で半年生活するのと同じくらいの効果は見込めると思います。ただし、オンライン英会話と海外経験の違いは、前にも指摘したとおり、ゴルフの打ちっぱなしに行くのと、ゴルフコースを周るのの違いかと思います。バッティングセンターと草野球の違いでもいいです。

私が野球部時代に素振りの練習をする際に聞いたのが『1000回何も考えずに素振りをするよりも、正しいフォームで、ちゃんと打席に入ることを想定して行った100回の素振りのほうが、必ず役に立つ』という言葉です。確か王貞治の言葉でしたでしょうか。

私はこれが、そっくりそのままオンライン英会話と海外経験での違いだと思います。つまり、一回一回、自分が海外にいて、海外の相手と面と向かって英語で話していることを想定してオンライン英会話が行えるかどうか、です。もうちょっと言うと、この際に「英語で思考できているか」どうかを特に意識しましょう。

私が思う『オンライン英会話』と『海外の英語』の決定的な違いの一つは、そのこと一つだけに集中すればいいのか、それとも周りの物事に気を配らなければいけないのか、の違いです。オンライン英会話の場合、我々のタスクは、ただ画面の向こうの人とおしゃべりをしたり、教材を読んだりするだけで、そのことにのみ注意することが可能です。

一方で、現実生活の場面における英語での会話では、我々の普段の日本語での会話がそうであるように、言葉以外の部分にも気をつけなくてはいけません。相手と話す時間、相手の顔のしぐさ、外の物音、などなどです。そうすると、他の物事にも気を取られるようになり、必然的に目の前の相手への注意力は散漫になります。ただし、そうすると今度は英語が理解できなくなりますので、脳が新しいやり方を発見します。脳が『英語で思考しなさい』と指令を出すわけです。

(ちなみに、この理論は私が思いついたもので、科学的な根拠は何もありませんが、あながち間違ってはいないと思います。)

多分、海外で生活されたことのある方は分かると思いますが、オンライン英会話と海外の実際の生活は全く違います。オンライン英会話で、複数人の話に耳を傾けなくてはいけない場面はありませんし、酔っぱらった相手の英語を聞く機会もないでしょう。こうした場面に適応するために、今の『日本語脳』ままではどうしようもないので、英語で思考できるように切り替わっていくのです。

何日も母国語をシャットダウンした状態で英語での会話を行っていると、ある日、英語での夢を見るようになり、これこそが英語脳に切り替わったシグナルである、と語学学校の先生が言っていました。

現実的に、日本でオンライン英会話をするために、朝から晩まで『母国語をシャットダウンした』状況にするのは不可能ですが、少なくとも王貞治の素振り理論のように、オンライン英会話を行う時だけ、日本語の語彙や構文をすべてシャットダウンすることは可能です。この方法こそが、私の思う『正しいオンライン英会話の使い方』です。

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