現地で友達の居る場合はタンデムも活用しよう:タンデムの効率的な進め方

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タンデムとは、以前も説明したとおり、お互いの母国語話者が互いに言語を教えあう、というシステムで、お金もかかりませんし、上手く使えば言語上達の助けになります。今回は、具体的にタンデムを活用するやり方とレッスンの進め方に関してみていきたいと思います。

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それぞれのレベルに応じたレッスンを行おう

我々の言語レベルがまちまちであるように、たいてい、日本語を勉強したい外国人のレベルもまちまちです。中には、それこそ日常会話はほとんどできるけど、ビジネス用にもうちょっと洗練された言葉を勉強したい、という人もいますし、ひらがなから始めていきたい、という人もいます。

すでにある程度ハイレベルの日本語力を持っている外国人に関しては、恐らく、どこかの語学学校に通ったり、文法の参考書を読んだりして、知識は備えていると思いますので、新しく『てにをは』や助詞の機能を説明する必要もないのですが、全くの初心者とかち合ってしまうと、ひらがなとカタカナの違いからスタートしなくてはいけないので、厄介です。

私も海外にきて、日本語を勉強したい、という外国人を何人かみかけましたが、おおよそ半数程度が初心者で『誰か教えてくれる人がいたら勉強を始めようかな』程度にとらえている感じです。

ただし、タンデムの基本原理が『相互に言語を教えあう』ですので、相手に教えてもらうだけもらって、こちらは文法の教授ができないので教えられません、ではこのシステムは成立しません。相手が初心者の場合、手っ取り早いのは、インターネットサイトなどで、日本語を教えているHPなどを見つけてきて、それをもとに進めていくやり方がお勧めです。

簡単な文法事項を勉強する→それを用いて簡単な例文を作ってみる→それをもとに会話を行う

テキストを用いて、こんな感じでステップアップしていくと、長期的に言語のレベルアップは図れますし、少なくとも私が外国人に日本語を教えるときにはこのようにしています。

日本人のレベルに合わせた外国語勉強法

続いて、我々のレベルに応じた外国語勉強法です。

A1レベル

A1レベルは、まったくの初心者であることを指します。A1レベルから、タンデムのみで語学を勉強するのはお勧めしません。大抵、我々のタンデムパートナーは言語を教えた経験がありませんし、それゆえ、我々に対してどのようにレッスンを進めていったらいいかも分かっていません。

理想を言えば、インターネットサイトや、あるいは文法の教科書と並行して、レッスンを行っていくのが望ましいです。文法的な理解は、相手に頼るよりも、日本語で書かれた文法書の方が助けになるケースが多いですので。

ただ、文法の教科書は、あくまで『教科書』ですので、実際の使用例とはかけ離れた場合もあります。例えば、私はロシア語の教科書を使ってロシア人とタンデムを行いましたが、彼女いわく「この教科書の内容はソビエトちっくね」とのことでした。

ですので、基本的には教科書を参照しつつ、その中に書かれている単語や文法を利用して、文章を作成してみて、それをネイティブスピーカーに添削してもらう、というやり方がよいでしょう。

A2レベル

A2レベルですと、簡単な自己紹介などが行えますが、まだまだ流暢に会話をこなすには程遠く、基本的にはA1レベルで書いたように、教科書の文法事項に沿って手探りでレッスンを進めていくようなやり方が良いでしょう。

それと、できればA2レベルまでに発音の矯正も自分のタンデムパートナーにお願いしておきたいところです。このレベルで使用する文法や、センテンスは単純なものですので、このような初期段階から、タンデムパートナーにはしっかりと発音に注意してもらっておきましょう。

少なくとも、このレベルまではまだ、タンデムを利用するというよりも、自分で参考書を読んだり、単語を暗記したりして得られるもののほうが大きい段階です。

B1レベル

B1レベルですと、ごくごく簡単な会話のやり取りなどが行えます。また、文法的にもある程度習熟したレベルに達するのが、このレベルです。このレベルでは、特に『語彙力』『表現力』が重要になってきますので、とにかくたくさんの語彙に触れることが要求されます。

例えば、辞書を使ってもいいので、簡単な新聞記事などを読んで、それに関する感想を書き、タンデムパートナーに添削してもらう、などのやり方で、効率よく『リーディング』『ライティング』の勉強ができますし、かつ語彙力を増やすことができます。

そして、一度書いたことのある内容に関して、人はある程度記憶力が働きますので、自分のエッセイに基づいて、タンデムパートナーと意見を交わしたりするやり方も良いでしょう。

B2レベル

辞書を使って新聞を読んだり、ラジオを聞いたり、ある程度の会話のやり取りが行えます。ここでも引き続き『インプット』+『アウトプット』を用いたレッスンを行いましょう。新聞やラジオでリスニング、リーディングを行い、そこで得た知識を用いてエッセイや要約を書き、それをタンデムパートナーに添削してもらいます。

B2レベルになると、ある程度アカデミックな話題にもついていけると思いますし、そのテーマに基づいて簡単なディスカッションが行えますので、タンデムとしてもやっていて楽しい時期かと思います。

C1レベル

職場や、大学の授業になんとかついていけるレベルです。私が大学院に入学した際の語学レベルはC1でしたが、それでもすべて理解できるわけではありませんし、新聞などでもやはり、辞書が無いと100%は理解できません。ましてや、エッセイや卒論などを書く際にも、一人でやれば必ずミスが起こるレベルです。

というわけで、さらなる研鑽が必要になってきます。例えば、期末試験の小論文対策に、エッセイを書いて、文法的な間違いだけでなく、よりアカデミックな単語に置き換えてもらうような添削作業をしてもらえば、かなり語学力が高まります。

タンデムの頻度と上達率

語学にもよりますが、大体300~500時間程度、その国の言葉を勉強すれば、ある程度のレベル(最低限日常生活を営める程度)には到達することが可能です。特に、英語が得意な人であれば、新たにヨーロッパ言語を習得するためには、英語ほど時間を要しませんし、中国語や韓国語などはそもそも日本語と似ているので、やはり英語ほど時間を要しません。

この『300~500時間』というものを基準に考えると、1日1時間を丸一年、かかさず続けて到達可能な水準です。二年に分ければ2日に一回、1時間でよいので、こちらのほうが割と現実的ですし、なにも毎回直接会わなくても『月曜日と水曜日は自力で語彙を増やす』『金曜日は一緒に会ってタンデムを行う』程度に考えて置けば、お互いのスケジューリングもそこまで厳しくなく、よいかと思います。

現実的な線でいけば、週に3~4時間勉強し、そのうちの1~2時間をタンデムでまかない、あとはラジオなりテレビなり、参考書なりでまかなうのがよいでしょう。勿論、集中的に行いたい場合はタンデムのコマ数を増やしてもいいと思いますが、やはり、お互いに会える時間を作れるのは週に一回程度が現実的ですし、仮に時間を増やしたいのであれば、新しいタンデムパートナーを作った方がいいかもしれません。

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